供述調書

恋愛猥褻罪を犯した男女の取り調べ日記

初めてのナンパ ~やきそばパン~

僕がナンパというものを身近に感じたのは

初めて致した彼女(前回記事)と別れてまもない高校2年の夏だった。

 

その日僕らは地元のショッピングモールにいた。

そのショッピングモールは百貨店と併設しており、老若男女、市民の集う憩いの場だ。

 

その日は中学時代の悪友たちとショッピングモール内のゲーセンに集まっていた。

 

※ちょっと分かりづらいので勝手にあだ名をつけることにする

 

友人A(ホスト)…

悪ノリ大好き。超ドSな俺様キャラ。

完全ないじり役。地元のヤンキー高校に通い

中退後、ホストになる。槍珍。今はハゲ。

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友人B (笛男)…

乗っかるタイプ。

アクティブな非モテ。中学時代に20人くらいに告白し、成功率10%、口癖は「とりあえず告る」

複雑な家庭環境に育ち、深夜、リコーダーを局部に突っ込んだまま抜けなくなり救急搬送された姉をもつ。

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友人C(燻製)…

いじられ、ボケ担当。奥手。

キレイな顔立ちだが、背が低くガリガリ40~45キロ(大人になっても変わっていない)で、未だに自分より体重の軽い女の子と付き合ったことがない。燻製のようなイチモツをもつ。

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ぼく(恋愛警察)

ツッコミ役。良くも悪くもまとめ役。

 

地元の高校生たちが集まる場所は限られていた為、いつもそこに行けば誰かしら知り合いに遭遇し、談笑しては格闘やシューティングゲームを競い合ったりしていた。

 

しかし、この日は違った。

僕ら四人は別々の高校(告男はフリーター)に通っており、普通であればそれぞれの高校の同級生たちに出くわしてもいいのだが、この日は誰とも遭遇せず、時間を持てあましていた。

 

そこでホストがこんな提案を始めた。 

 

ホス「今からじゃん負けがプリクラ撮りにきた女の子たちに声を掛けようや!」

 

笛「無理やろ?でもちょいおもろそーやな」

 

燻製「…」

 

ぼく「まぁ暇だし!やってみるか…」

 

‘’このじゃんけんは命に変えてでも勝たなければならぬ。‘’

そんな先祖からの声が聞こえたような気がした。

切なる願いを込めて臨んだ一瞬の死闘。 

 

「最初はグー。じゃんけん!ほいっっ!!」

 

恐る恐る閉じた目を明けると…

 

 

 

負けたのは燻製だった。

 

ホス「ほら!燻製!はよ行ってこいや!」

 

燻製「いや、まじ無理やって!チクショー」

 

そこからなんと燻製は約5時間ゲーセンの中を徘徊し、「あと少しだった」という謎の宣言を残し結局ひと声もかけぬまま帰っていった。

 

そして僕たちは苛つきを隠しきれないまま燻製を見守り、時には煽り、罵り帰路についた。

 

帰りの電車の中、なぜか僕は勃起していた。

 

なんの勃起なのかわからない。

パンパンに膨らんだ‘’おともだち‘’を僕は注意深く、ただ睨み付けていた。

 

そしてふと我に返り、恥ずかしさのあまり

 

「誤解です!ポケットに焼きそばパンを入れています!」


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こんな貼り紙がどこかに落ちていればいいのにと僕は自分の不運を呪った。

 

ポケットに手を突っ込み

半ば強引に‘’おともだち‘’の頭部を掴み、斜めに斜めに押さえつけていた。

 

そこで僕はこの‘’焼きそばパン‘’の原因がわかったような気がしていた。

 

それは、もしじゃんけんに負けていたら自分は5分もあればいけるのではないかという何の根拠もない想いが熱く静かに芽生え始めていることを感じたのだった。

 

僕らはその後この遊びを繰り返し

そして数日後…

ついにその時は訪れた。

 

じゃんけんに負けた…。

 

僕はその日が来るまで何度も何度もイメージを練っていた。 

 

しかし、いざその時がやってくると…

頭が真っ白になっていた。

どう声をかけていいかわからない、

どう近づいて女の子との間合いを詰めていくのかわからない。

クラスでは普通に女友達なんかとしゃべっているはずなのに!

つい何ヵ月前まで彼女がいたのに!

おれはどうしちまったんだ!!

 

 

「人は極度の緊張の中では無力である」

 

それは、数々のAVを見続け、

「おれほど予習をした男はいない」と豪語し、

初めてのセックスでバックに挑んだ際、

自分の手の置き所が分からなくなり

自らの腰に両手を当ててピストンし、

そのおぞましい姿の気持ち悪さ故にフラレた

大学時代それまで童貞だった友人が残した言葉だ。

 

 

しかし持ち前の(?)人あたりのよさが功を奏し、僕の初ナンパは30分程度で終わった。

 

「このへんでこんくらいの小さいおっさん見んかった?」

 

これが僕の初めてのオープナーだ。

 

※オープナー…ナンパの第一声のこと

 

 

声をかけたのは僕らの地元では有名な高校、

そこに通う二人組の女子だった。

 

広い心で何人も愛し、疑う心と知性は持たず、異性に寛容であり、慈悲深い女子たちが通うという高校。

 

いわゆるオサセな女の子たちが多いということで有名なH高校の女子たちだった。

 

「そんなバカな!」と思われるかもしれないが、奇跡的に掴みはバッチリだった。

 

女A「えー!何それー!見たことないしーw」

女B「ちっさすぎだしーww」

 

果たして本当に小さいのはおっさんなのかマイサン(愚息)なのか、そんなことはどうでもよい。

 

何やら楽しげに話す僕らを見て、ホストとリコーダーが援軍にかけつけてくれた。

 

ホス「えっ?警察(ぼく)の知り合い?」 

笛「めちゃかわいいじゃん!プリクラでも撮るん?」

ぼく「んじゃ記念にプリクラ撮ろうや!おれら出すから」

 

10数年前、プリクラが300円か400円か定かではなかった時代。

かつては400円で幸せを買えた。

400円で眩しいトキメキを覚えた。

400円でその裏側に企み等1ミリも感じさせない女子たちの笑顔が見れた時代。

 

昔は150円で煙草を(ry

 

チッチッチッ!過ぎた話はもうよそう…

 

僕らは今を生きているのだから。

 

 こうして、僕の人生初ナンパはプリクラを一緒に撮るという爪痕を残し(結果的には数ヶ月後ホストがそのうちの一人とおセッ)、甘酸っぱい思い出と引き換えに僕の中で何かが消え失せ、何かが産声をあげた。

 

そして今までいくばくかの女の子たちと出会い、そしてその数倍以上の冷たい視線や言葉を浴び、今日に至る。

 

ナンパについては否定的な意見が多いとは思うけども、ひとつだけ言えるとすれば「ナンパは出会いのひとつにすぎない」ということ。

 

良いも悪いも出会ってから何かしらの物語が始まる。